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第51回通関士試験 合格体験記


平成29年度 第51回通関士試験に合格された方の合格体験記を掲載中です。

今後の学習や講座の受講等の参考にしてください。

通関士 合格体験記  M.Mさん 大阪府高槻市 30代 女性
(1年目:通関士総合講座(レギュラーコース)


                                              

私の合格体験記



授業スタート、明日からですよ。
電話越しの斎藤先生の問いかけに二つ返事で鼻息荒く、
ネット検索で存在を知ってからものの数分で
教室見学することすらなく飛び込んだのが3月末。
我ながらぎりぎり、
崖っぷちかつ、行き当たりばったりもいいところで
試験の難しさを理解した今となっては
無鉄砲ぶりに苦笑いを超え寧ろ悪寒がするほどです。

・通勤距離そこそこ有(大阪府高槻市 ⇔ 兵庫県西宮市 ドアドアで所要1時間強)
・残業 月 平均40時間強
・主婦業&母親業両立要(小1、小3の子ども有)
・実は他県在住の親を絶賛介護中

・・・という状態で、自分で書いていても
「勝てる」要素が非常に希薄で
おまけに法律文書アレルギー持ちと来ている。
(数字を見ると眠くなるという話があるのと似たような状態に)

取り柄といえば体力(トライアスロンやってます)と
厚かましいくらいの前向き思考と人見知りが一切ないことくらい。

通関士を一発で取ったらかっこいいやろな。
実はそんな不純な動機で始めた試験勉強だったのですが
おかげさまで試験を無事突破し、
11月末、官報に載った自分の名前に鼻水を流して
(涙だったら麗しいのですが何故こうなったのか・・・)
万歳する日を迎えることができました。

時間も基礎知識も、
あれこれ「ナイナイ」尽くしの私でしたが
神戸大阪通関貿易教育研究社にたどり着いた強運を勘案すれば
大きくプラスだったと確信しています。

・ハイレベルな授業でかつ一人ずつ解答の機会があり、
 判断根拠まで問われる中で確実な知識がついたこと
・実力を測れる試験が多数開催
 (小テストは毎回!)と一刻も気を抜けなかったこと
・授業振替の自由度があるため
 急な仕事などで授業を諦めなくてよかったこと
・クラスメートの意欲・レベルがともに高く、
 よい刺激になったこと
・私以上に前向き思考のクラスメートがいたこと
 (彼の名言は「試験が楽しみ」)
・日本語母語ではない方、
 遠距離通学の方がごく自然と手を抜かず勉強されていたこと

これらのうちどの一つが欠けても、
私の合格はありえませんでした。
これ以上はないだろう最高の環境で学べたことを
本当に有難く思います。

とても恥ずかしい話ですが「合格点が6割なんて余裕じゃないの」とか
「計算問題? 数字得意だしいけるわ〜」と勘違いも甚だしかった私ですので
授業スタートしての数回は
「えらいところに来てしまった」と
尻尾を巻いて逃げたい衝動すら覚えたこともあります。

持ち前の前向きさ加減で
「いけるいける」と半ば無理矢理思い込み続けて半年。
私の足取りを恥を忍びつつさらけ出してみますので、
もし活用できそうな部分があればぜひ使っていただきたく思います。
また、同じ子育て・介護世代の方にとって励みになれば幸甚です。

学習の進め方、使用教材、
本人の状態は添付の通りです。

別途添付資料「あしどり」参照

また、学習を振り返って
「やってよかったこと」
「もっとやっておきたかったこと」
「勉強に役立ったもの」
を挙げてみました。

★やってよかったこと
・楽しく勉強する、を心掛ける
過少申告加算税の計算で、
課税標準を一桁落として税率も半分以下にするなんて
悪いやっちゃなあと呆れてみたり
課税価格の問題文に法外なデザイン料・・・とつっこんでみたり。
嫌悪感を感じる難解な条文も、
着地するまでの官と民のせめぎ合いを想像すれば楽しいかと思ってみたり。
学習を出口の見えない暗い道のように思ったことは何度もありますが、
何とか最後まで投げ出さずにいられたのは
苦を除き、無理矢理でも楽を見いだす心を忘れずにいようと思い続けていたためです。

・自分なりの判断を持って回答
授業で当たった時も、
問題集の自習でも。
間違えてもそのまま覚える、
という力技の暗記が不得手だからこその対応ではありましたが
誤答であっても授業であれば結果として先生に関連知識まで説明頂けてお得ですし
何より判断根拠を正しておけば、
別パターンの問いに出くわしても
自信を持って対処可能という利点がありました。

・条文にたちかえる
特に、ひととおり学習したあとの二巡目以降に浮かぶ疑問点は
テキストの解説を読むだけでなく
根拠法を参照してみるのが一見遠回りに見えて、
確実に理解し記憶にとどめるための一番の近道だったように思います。

・うっかりに立ち向かう
今年の受講生のキングオブうっかりは
間違いなく私だったと確信しています。
笑いたくなる内容も多かったですがただ笑って終わりにせず、
一つ一つ真面目に対処しました。
例えば問題文の語尾をひとつ読み間違えただけ、
と言ってしまえばそれだけですが
複数選択式であれば、
マイナス2点の大損失。
決してあなどれません。
本番勝負=後でどうにかする、のリカバリが効かない、
を習慣づけられたことで
普段の業務でも(当者比ですが)
うっかりが減少するというおまけがついてきました。

・プリント類の整理
至極あたりまえのことですが・・・
特に夏以降大量に配布されるので捌くのがまず課題。
※写真1参照
あとは分類方法。
各人のお好みと思いますが、
私は苦手意識の強かった申告書問題のみ別ファイルにした位で
他は配布時右肩に日付を記載後ひたすら上へ上へ重ねていき、
参照頻度の高い箇所にのみインデックスをつけていました。
(課税物件確定時期とか)
お盆補講の折一度横着をしてクリアファイルに数日放置してしまったら
申告書問題と回答とが錯綜してえらいことに。
貰ったらすぐ片付けないと、ですね。

・覚えたいことを音読し、耳からの記憶も残す

・何度も書いて覚える
忘れがちな内容を付箋に抜粋しいつでも見られるように
最初の頁に貼り付け ※写真2参照
一番忘れがちなものを一番上に、
少し覚えたら下に移動、完全に覚えたら別の紙へ移動

・ながら勉強をいとわない
料理しながら条文を横目で追う&通勤電車では商品分類資料とにらめっこ
(混雑するのでテキストを開くのは厳しい)するなど
環境に合わせてできる範囲で勉強するようにしていました。
当然できることは限られてきますが、
勉強時間の確保という意味では良かったと思います。

・立って勉強する
意外と集中できますし机でのうつ伏せ寝の危険度も下がります(笑)。
私はキッチンカウンターに赤テキストを持ち込んでいました。
スタンディング会議なんてのがありますが、
理に適っているんだなあと納得。

・問題集、テキスト、配布プリントの相互インデックス化
問題集でつまづきがあったら、
テキストや配布プリントの該当(関連)箇所頁数を記載。
逆も行い、関連箇所をすぐ探せるようにしておく。
赤テキストならT123、
青問題集ならM123、
問題集(水色)ならMK123のように
自分なりの規則を決めて書き込み。

・子どもと一緒に勉強する
学校担任よりアドバイスを受け試験的に実施。
お互い邪魔だろうと半信半疑でしたが、
案外集中してできました。
親の頑張っている姿を見せるのも教育的に悪くないかもです。

・選択問題での選択対象の印を本文中に書き込み
誤ったものを選ぶなら×を、
正しいものを選ぶなら○を
機械的にまず記入していく。
問題文を読むのは上記作業が完了後。※写真3参照
模試で二度ほど逆を選択した苦い経験から始めた苦肉の策ですが
本番ではウォーミングアップ&精神安定効果もあって一石二鳥でした。

・統計学的に解答を導く
複数選択問題で一つのみはまずない、4つはたまにある・・・
ということを伺えたおかげで
勿体ない点の落とし方をしなくてすみました。

・問題を解く順番と回答時間配分を決めておく
自分なりのスタイルとルールを決めておくと
平常心を保ちやすいように思います。
私の場合は以下の通りでした;
テストの1、2時間目
択一 → 複数選択 → 穴埋め
試験時間の半分程度で終わらせ、
残り時間で引っ掛けに陥ってないかのチェック実施
テストの3時間目
計算(10〜15分)→ 輸出申告書(10〜15分 最大20分)→
輸入申告書(30〜35分※問題文確認5分、分類、計算それぞれ10〜15分 最大45分)→
択一 → 全体を解答順でチェック
ただし、輸出があまりに難しかったら先に輸入に時間を割く。

・電卓の左手打ち
右手は書き物専用にして電卓と筆記用具の場所を分けていました。
理由は右に電卓を置くと吹っ飛ばしそうだったから。
こんなそそっかしいのは私だけかもしれませんが
筆記具との持ち替え不要で時短にもなるんじゃないかと。

★やっていたらもっとよかったと思うこと
・予習
完全に仮定法過去ですが、
当然やっておいたほうがいいに決まっています(猛省)

・掲示板をこまめにチェックする
私が掲示板をちゃんと見るようになったのはなんと7月末!
補講の予定はもちろん、
試験結果や先生の激励メッセージ含め講評も確認できる重要箇所です。

・合同確認テスト後の補講への出席
上記理由により(掲示板未活用)そもそも存在を知らない事態に・・・

・配布された演習問題プリントには書き込まずノートに回答
せっかく良問を揃えていただいていますので
後々再挑戦することを考えて答えやヒントの書き込みは控えたほうがいいかと。

・試験会場を試験と同じ曜日、時間、ルート、
交通手段で訪れる&代替手段も調べておく
当日電車が遅れて乗り換えの際に大いに焦りました。
試験の出来にも十分影響しうるので、用意は周到に。

・試験当日の持ち物選定
赤テキスト、青問題集、まるわかりノート、
授業配布プリント、まとめプリント(でかいダブルリングファイル一冊分)、
授業ノートを持参しましたがさすがに重かったです。
まるわかりノートとまとめプリントくらいでよかったかもです。

・電卓のメモリ機能をマスター
恥ずかしながら、
今なお3回に一回の割合くらいでしか成功しません・・・

・残業禁止(までいかなくとも、セーブ)
体が資本だとあらためて。
自分では疲れていないつもりでも、ひらめかなかったり、
つまらないミスをするのは大抵ハードな仕事の後・・・
試験勉強中の仕事はサボりすぎているかも、、くらいが案外丁度いいかもしれません。

★役立ったもの=勉強のお供
・勉強全般むけ
・・ダブルリングファイル
大量の資料を整理するのに必須

・・正方形付箋
忘れがちな内容を抜粋して記載 ※写真2参照

・・マスキングテープ

・・ブックダーツ
いずれも、ページのマーキングとして活用。※写真4参照
貼る位置(ページ上部とか)や色に規則をもたせることで目的のページにひとっ飛び。

・主にテストの3時間目実務むけ
・・電卓
12桁以上で小さすぎず、←機能(消去機能)が付いているもの。
先生が詳細教えてくださいます。

・・(蛍光)黄色鉛筆
申告書の問題で、選択肢の税番に目印をつけるのに使用。
鉛筆削りが付いたタイプや紙軸を剥いて芯を繰り出すタイプも有り。
黄色だとコピーに写らないので、二巡目以降用に再コピーするとき便利。

・・太字シャープペンシル
当方はマークシート用に1.3mmを、
書き込み用に0.7mmを愛用。
持ち運びと削る手間を考え鉛筆は使用せず。
昔こそデザイン用品専門店のものでしたが
今は普通に町の文具屋で廉価に入手可能。

・・指サック
申告書の問題で税番を探してウロウロするときには有効。
1分1秒を争うので正確にめくれることが重要かと。
とはいえ指に潤いのある若者には不要かも(笑)。

・・30センチほどの定規
税番の読み間違い防止用。

・・3分砂時計
計算問題対策。早く正確に、の訓練用。
タイマーだとうるさい&セットが手間、
時計の分針は読みづらいけれどこれなら静かでわかりよいです。
100均でも入手可能。

・息抜き&番外編
・・チョコレートようかん &ガリガリ君ソーダ (箱入り)
前者は在庫豊富だったトレーニング用を流用。
思い切り頭を使った時の回復に思いの外有効でした。
後者は○城乳業にいくら貢献したかわからない・・・暑さ対策に必須でした。
ハードな勉強におやつは必須です!(半分言い訳)

・・うちの猫
重しと癒し担当。
ただし大抵の場合テキストは埋もれてみえなくなるのが難点。(∵巨猫)

最後になりましたが、斎藤先生には大変お世話になりました。
「えらいこっちゃ」は授業に対する受講開始当初の私の正直な感想ですが
同時に先生(と恐らくクラスメートのみなさんも)の私への印象でもあったと思います。
選択肢を正誤逆にマークするくらいならまだいい方で
テキストしょっぱなに登場する「外国貨物とは」に梅雨が明ける頃まで苦戦し続けるわ、
延滞税の計算をマスターしたと思えば6月の日数を足すべきところ6を足すという
斬新すぎるミスをしでかすわ。
ありとあらゆるやらかしを連発する不出来な生徒だった私の質問にも
いつも嫌な顔ひとつせず淡々と(少なくとも傍目には)答えてくださり、
質問から少し逸れる周辺知識の多くも併せて教えてくださいました。
見放されていないんだと思えたことで、
次もっと頑張ろうという意欲がわきましたし
学生時代からずっと背を向けてきた暗記とも本気で闘ってみようと
肝を据えて取り組むことができました。
合格自体とても喜ばしいことなのですが
そのこと以上に、
人間その気になればいつからでも勉強は始められるし、
いくらでも進化できるんだと実感できたことはとても大きな宝で
斎藤先生には感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。




神戸大阪通関貿易教育研究社からのコメント



M.Mさん

合格おめでとうございました。

M.Mさんは
4月から弊社の授業に参加したにもかかわらず、
5月の合同確認テストでは10位以内と
最初から安全合格圏内(弊社基準)の結果を残し
全く初めてのチャレンジでしかも、
4月スタートにもかかわらず、
わずか1カ月ほどで弊社にたくさんおられる試験2回目以上の
並み居る猛者たちの上をいく成績をあげられました。
ですが、
翌6月、7月の合同確認テストと
徐々にわずかながら順位を下げ11位以下に転落。
よくありがちなスタートダッシュだけかと思いきや
8月の合同確認テストではわずかに順位を上げ少し安心していたところ、
M.Mさんはそれでは終わりませんでした。
9月に行われた弊社模擬試験では堂々の3位以内に入り、
見事なV字回復。
しかも得点バランスも悪くなく、
本試験の日程に合わせた見事な調整ぶりにはとても驚かされました。
というのも、
最初のころこそ全く知らなかったのですが、
小学生のお子さんがお二人いらっしゃったり、
メーカー勤務でしかも管理職という、
とてもお忙しい中での学習ですから、
通常は8月、9月で一気に追い上げたりできる環境ではないように思えますが、
そこがM.Mさんの集中力の凄さだと思います。
集中的に効率よく学習を進め試験直前には安全合格圏内に到達されました。
前半で成績上位でも、
やはり後半や試験直前で成績が下がってしまった方は
不合格となる確率が高い傾向にあります。
その点、M.Mさんは後半に成績を大幅に上げてきたので、
最後にはこちらもM.Mさんなら絶対合格できると確信し、
また、見事にその通り結果を出してくれました。
さらにM.Mさんは学習の合間合間にトレーニングも続けられていたとのことですから、
小さな体のどこにそのようなパワーがあるのだろうと
不思議で仕方がありません。
M.Mさんのように子育て中、かつ、お仕事をしながら
合格されたというこのご経験は
今後受験される多くの方を勇気づけることになると思います。
本当にこのような貴重な経験をお書きいただき誠にありがとうございました。
約半年間本当にお疲れ様でした。

本当に合格おめでとうございました。






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